俺的GAMEレビュー★

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「THE お姉チャンバラ」
「お姉チャンプルゥ〜お姉チャン特別編〜」

(PS2)

PS2用のソフトで、2000円という安価で様々な種類のゲームが発売されている「SIMPLE2000シリーズ。本作はそのシリーズの1本である。
ご存知の通り、安価シリーズということでどうしても作品自体のデキはどうしても不安が残るものが多い。お金がかかってないのだから仕方ないっちゃ仕方ないが、「まぁ、2000シリーズだし」みたいなハナからあきらめて購入する部分もあったりする。



そんなシリーズで登場した本作。「THE お姉チャンバラ」
どうですか、このぶっ飛んだ題名は!ビキニ姿のおねーちゃんが真剣を手に、次から次に出てくるゾンビを血まみれになりながら倒していく…。
ああ…もはや何がなんだかわかりません!
が、しかし!これが結構良くできていて面白いんですよ。
もちろん、あくまでも2000円シリーズとしての話ね。2000円とは思えないくらい面白い。

正直、ただただ次から次へとゾンビが出てきて襲ってくるだけの単調な展開(一応ストーリーに関係があるとはいえ、何故ゾンビ?)、ストーリー自体は実際の所はとても陳腐。MAPも2つか3つあるだけでそれを全6ステージで使い回してる…などなど、マイナス点も多い。しかし、それを補って余るほど妙な魅力が満載なのです。

いや、ぶっちゃけセガの「Shinobi〜忍〜」など、この手のゲームにそっくりな部分もありまして、パクリかい!…みたいな所もあったりなかったりするんですけどね…(^^;

ストーリー
西暦20XX年、東京。荒廃した時代に憎みあう姉妹がいた。父親と2人家族で育った「彩」は厳しい父と剣術に明け暮れて育った。しかし、父が何者かに殺害されたことを知 り、復讐を誓う。母親との2人家族で育った「咲」の母は苦労の末、病に倒れて死んだ。
剣に生き、自分と母を捨てた父を憎んで育った咲は、ついに父を倒す。太古の秘法を用い愛する母親を復活させようとする咲。
自分の母親を完全に生き返らす為には、腹違いの姉である彩の心臓が必要であるという…。
恩讐と怒りが渦巻く中、姉妹の戦いが始まった。
(公式サイトより)


とにかく血が出る
本作では主な敵はゾンビ。それを刀で斬って斬って斬りまくるわけです。このアクションパートがなかなか良くできており、操作性もよく非常に軽快。バッサバッサ斬るのが気持ちいいという、ちょっと危ない展開です。
主人公「彩」。
なぜかビキニスタイルにテンガロンハットで真剣をふりかざす。さっぱり意味がわかんないけど、なんだかかなり燃えるもんがあります。セクシー。
モデリングもなかなか良くできている。
こんな美少女が…
斬る!
血!
ズバッ!
血っ!!!!

何がなんだかわかんねぇ!
血のあとと死体の山。
黄色いのはアイテム(取ると経験値入手)。
ゲームの基本的な展開は、「敵を全滅」「全滅させて鍵を入手→新たな場所に行ける」「ボスを倒す」など、いたってオーソドックスな内容。ただただ普通にクリアしていけば割とあっさり終わったりします。しかし、ただそれだけでなく様々な技やパラメータの数々がプレイを楽しくします。
「連続してダメージを与える」「連続して殺す」などのコンボ表示はもちろん、タイミングよくボタンを押す事で発生する数々の超絶コンボ技の存在。経験値を得る事でどんどん成長していく主人公。他にも様々なパラメータや「クエスト」が搭載され、ゲームを盛り上げます。

パラメータの数々
画面左下に表示された3つのゲージ。1つは通常の体力表示。なくなると死んでしまう。
その他の2つの特殊なゲージの存在が面白い。まずひとつ「刀」のためのゲージ。敵を斬りまくっていると、どんどん血が付着して切れ味が悪くなり、ゲージが最大の状態で敵を斬りつけると、剣が敵に刺さったまましばらく抜けなくなってスキが生じてしまう。
ちなみに、本作には剣での攻撃の他に「蹴り」での攻撃もあります。蹴りで敵を倒していれば刀ゲージは上がりません。
刀ゲージが最大で、敵に剣が刺さって抜けないよ!
まったく動けなくなるので、まわりに敵がいたら危険です。
メーターがいっぱいで危ない時は、ボタン1つで血をはらう(リロード)!ビチャッ!って音が何とも言えない。
刀メーターが満タンで敵に刺さってしまう…の動画(WMVファイル。Zip圧縮)約1M)

そしてもう1つのゲージが「返り血ゲージ」。正式名称を「穢れ(けがれ)ゲージ」といいます。
敵を斬る事で出る「返り血」をあびるほどゲージ数は上がっていきます。つまり主人公・彩の身体が穢れていくわけです。穢れゲージが最大になると彩は暴走!防御力は落ち、一定時間ごとに体力は減っていくが、攻撃力やスピードが大幅にアップ!ハイテンション状態になるのです。

 
通常の状態(左)と、穢れゲージが高い状態(右)。
あきらかに具合が悪そうです…。

暴走状態。
ドクンドクンという鼓動音とともに、無数の血痕がプレイヤーの視界を邪魔する。でも破壊力大!
ちなみに、アイテムを使用するか、どこかに存在する女神像に触れる事でゲージをゼロにしたり、暴走状態を元に戻す事ができます。
暴走状態…の動画(WMVファイル。Zip圧縮)約1.65M)

他にも、ボタンを押すタイミングや十字キーの入力方向で様々なコンボがくりだせたり、「蹴り」「ジャンプ攻撃」、まわりの敵をけちらす「居合い」など多数の攻撃がくりだせます。また、前転・側転・横転などの緊急回避技はもちろん、返り血をあびた刀の血を払う動作(リロード)を戦闘中の忙しい最中に出せる「クイックリロード」など便利な技も多数。操作していて楽しい!
 
居合い斬り!でも実は攻撃力はあまり高くない(^^;


ク エ ス ト
 
ゲーム本編のストーリーやクリアには関係ないのですが、「クエスト」という隠れたパラメータがプレイを盛り上げます。
1つのステージをクリアした時点で「瀕死状態である」「ノーダメージである」など、決められた条件を満たしているとクエストが埋まっていく。これを沢山埋めていくと「新コスチューム」や「壁紙」を入手する事ができるぞ!

 

「クエスト」は難易度を下げても変わらず適用されるので、狙う時は簡単なモードにしてプレイしても大丈夫だ。また、クエストの種類によっては、経験値を上げて主人公のレベルを上げておかないとクリアできないのもある(多分)ので注意が必要です。
単にクリアするだけなら結構簡単ですが、「クエスト」を意識してプレイすると手強く、頭も使うのでかなり楽しいぞ!
しかし新コスチュームは数種類あるけど、色変えなどそこまで変化するワケではないのが残念な所ですね。もし次回作があれば、そのへんもっとブッ飛んだ新コスチュームなどが欲しいですね。

戦 闘
せっかくなので、少し戦闘シーンを見てましょう!
あくまでも当サイトは攻略サイトではないので、攻略が知りたい方はGoogleなどで検索してください。
戦闘はこんな感じ…の動画(WMVファイル。Zip圧縮)約3.85M)

ステージ3のボス。
最初のヤマ。強力な女子高生(?)が2人して襲ってくるので大変!ステージ2では片割れだけが登場するのでまだ楽だったんだか…。

ステージ4のボス。
デカイですな。でも見かけ倒しで弱い。
実は主人公・彩のお父さんである。ラスボスである彩の妹に殺されゾンビにされてしまったのだ!
彼の断末魔をよく聞くと「あぁ〜やぁぁあ(彩)」と叫んでいる。切ない。

ステージ5のボス。
でっかいゾンビ赤ちゃん。っていうかでかすぎ。
しかしこの方も見かけ倒しで、そんなに強くない。キモチワルイので攻撃力が2倍になるアイテム(ジェム)を使用して、さっさと倒そう。

ステージ6のボス。
最終ステージのボスは、主人公・彩の妹の「咲」。妹はセーラー服に刀というファッションで攻めてきます。
妹は一定のダメージを与えると、彩と同様に暴走状態になる。難易度にもよるが、基本的に凶悪なので、こちらもあらかじめ暴走状態でいどみ、アイテム(ジェム)を使用して攻撃力も上げておこう。強い!

 





 
主人公・彩と一緒に暮らしていた父。そして捨てられた母と妹の咲。
咲は彩と父を恨み、父を殺した。そして死んでしまった母を生き返らせるために必要な「血族の心臓」を手にするため、刺客であるゾンビを彩に向かわせていたのだ(なんだそりゃ)
しかし、それを打ち砕いた彩。
「本当の事を言うとね、彩。私、あなたとは仲良くなりたかったの…」
天国でお母さんに会える…と、死んでいく咲。
何だか言い表す事のできない心のモヤモヤをかかえつつ、唯一の肉親と別れる彩であった・・・。


元 ネ タ ?
お姉チャンバラの主人公・彩の元ネタは、多分この写真集がモデルです(多分っていうかそのまんまですけど(^^;)

◆「mika」(講談社)
蜷川実花(にながわ・みか)さんという写真家さんが出しているガールズフォト写真集です。



「お姉チャンプルゥ」はどうなのよ
 
で、その存在感で鮮烈デビューした「お姉チャンバラ」の続編の「お姉チャンプルゥ」はどうなのよ!?
結論から言うと、そもそも続編じゃないんです。全作そのまんまに新キャラを加えた…という、よくある話。だから基本的な内容はまったく一緒なわけです。新キャラを使わないのであったら基本的には変化はありません。
もっとも、悪かった部分の改良や、新コスチュームなどが追加されているので「まったく同じ」というワケではありません。つまり、チャンプルゥを最初にプレイして、「前作も気になるから買ってみよう」ってのは基本的にしなくてよいです。「ストーリーが違う」とか「前作にしかいないヤツ登場!」とかはナイです。

 
新たに追加されたキャラ。
この「SIMPLE2000シリーズ」ではおなじみの双葉理保が参戦しています。いろいろなSIMPLE2000のゲームにグラビアアイドルという位置づけで登場するおなじみの彼女が、チャンプルゥにも登場するわけです。彼女独自のストーリーも一応用意されてるので、ファンは嬉しい所です。モデリングはビキニ姿のほぼ裸状態。例によってプルンプルン度がかなり激しいので、ファンでなくても結構楽しめるかもしれません(´▽`)


そんなこんなで。
細かい作りは確かに雑だし陳腐な部分は多いけど、やはりそれを補って余りまくるくらい魅力と勢いがあるゲームです。たかが「SIMPLE2000」、されど「SIMPLE2000」。SIMPLE2000シリーズとは思えないデキとなっております。
ビキニのおねーちゃんが刀で血まみれ…ってだけでも見る価値あります。モデリングもなかなか綺麗で素敵です。…まぁ、血だのドロドロだのが苦手だったり、3Dゲームで酔いやすい人にはちょっとツライと思いますが、安価という事でチャレンジしてみてもいいと思います。先述したように、どちらも持ってなくて購入を考えているのなら「チャンプルゥ」のほうを買いましょう。

同じような安価シリーズを出している某セガさんの「AG○S」シリーズよりも、なんとなく良くできているなぁ…とか思ったりしたのはワタシだけでしょうか。セガさんも頑張ってよ!(^^;





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