超・不・定・期・更・新
今日のイチゲキ



先日。夜中にやっていたドキュメント番組。

とある小さな島の、とある村の全校生徒50人に満たない小さな小学校。
この5年生に87歳のおばあちゃんがいた。もちろん生徒で。
このおばあちゃん。子供が2人いる(いた)んだけど、2人とも
当時村で流行った熱病にかかり、1人は脳に障害が残り、学校も行けず
現在も施設にいる。
もう1人はその病気により、やはり学校も行けず、若くして亡くなってしまった。
そんな病気にさせてしまったのは自分(ばあちゃん)のせいだ…ととても悔やみんでいた。
また、自分が小学生の頃、勉強…特に算数が大好きでとても進学したかったのに
父の反対であきらめたという過去があった。
この2つの出来事により、もう1度勉強したい!
学校に行けなかった息子達へのつぐないのためにも、学校に行きたい…!
この想いから、地元の小学校に特別に編入できる事になったのです。
算数の授業だけだが、5年生・6年生〜そして卒業するまでの2年間。



すごいよね。色んな人には色んな想いがあるでしょう。
もっともっと重たい気持ちを背負った人もいるだろうし。
それでもなかなか実行には移せないよね。しかも87歳ですよ。
この2年の間に、おばあちゃんは目も悪くなり教科書も見づらくなった。
耳も遠くなった。おばあちゃんは補聴器をつけはじめた。
5年生の算数はまだ何とかなったが、6年生の算数は難しい。
特に文章問題がさっぱりわからない。
それでもおばあちゃんは、虫めがねで教科書を見、補聴器で
先生達の話を聞き、予習・復習をがんばった。
「やっぱりみんなについていきたいから、がんばらんと」

いい意味で、開いた口がふさがらなかったね。
「あれもできね〜。したくねぇ〜」
「やるよ!………そのうち」
とかとか。やらなきゃならんのに適当に誤魔化したり、やるといっても口だけだったり。
おばあちゃんに比べたら、こんなに若いのに。やろうと思えば何でもできるだろうに。
なさけねぇなぁ。

卒業式。無事に卒業し、賞状をもらったおばあちゃん。
さすがに中学校には進まなかったけれど。通信教育で
今度は「仏教」の勉強に挑戦。


…涙が出た。ある夜中。


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