〜 椎名林檎 〜




「幸福論」
 


なんともはや不思議な物語となっております。コンセプトなどはわからないのですが、冒頭から林檎さんは道ばたで死んでます。いや、瞳は開いてるので、倒れてるだけなのかもしれませんが。たまに場面が変わると、そこはボーカルの林檎さんだけがいないバンドが映る。相変わらず倒れている林檎さん。人が集まってくるが声をかけるワケでもなく、この「幸福論」を口ずさんで倒れてる林檎さんを見つめているだけ。助けないの?ねぇ、助けないのかよ?…と突然林檎さんは幸福論を歌い始め起き上がり、いつのまにかバンドの中で歌っているのです。ん〜、意味わかりません。わかりませんが林檎さんらしくて良いのではないでしょうか。
しかしこのPVでの一番の見どころはラストの「林檎さんが自転車をこぐシーン」だと思います。若く、初々しくてとてもカワイイですよん。


「本能」
 


おなじみですね。林檎さんがナース服で歌い、ガラスをパンチやキックで壊すPVです。
この歌とナースの格好には意味はなく、林檎さん曰く「なんとなく」とか。ん、それでいいです。
ただでさえナースの格好なもんだから色っぽいし、スカートでのミドルキックによるガラス割りは下着が見えそうでヤバイです。また、途中の女の子(患者さん?)とのちょいとHなからみシーンは「いいんですか〜?」って感じでドキドキします(笑)。
ガラスを素手や蹴りで破壊しまくるのですが、しっかり本物のガラスのようで、しかも1枚数万円するとか。実際素手で割っているので、腕は傷だらけだったらしい。 メイクで隠しているのでわからないけども。あそこまで痛烈に割るのは、怪我してるとはいえ気持ちよさげです。…いや、やっぱガラスで切るのは痛いな。痛い。

上のイラスト。ハガーさんがガラスを割っていますが、特に意味はナイです(^^;


「ギブス」
 


ヒラヒラの服を着て、こちらに向かって立ってギターを超絶にかきならして歌っているPV。途中途中で不思議なカットが何回か入る。とにかく泣叫ぶように歌う林檎さんは印象的。かと思えばセクシーな一面を見せたり、笑わないのですがスゴいかわいい顔も見せる。表情的にこのへんまでの林檎さんが一番好きだったなぁ。実際はこのへんの時期は林檎さん的にグルグル暗黒をさまよってた時期らしく、ギブスを含む2ndアルバム発売後、数年間姿を消すワケです。
うす紫の洋服もかわいい。しかしあまりに激しくギターをかき鳴らし歌うため、胸に当ってるギターのストラップがこすれて何度も胸元・下着が見えます。まぁ、そうなるのをもともと林檎さんは狙ってやってるんでしょうけどね。 激しいです。
激しいんだけれど、全体的にもの悲しい歌です。


「アイデンティティ」
 


全体的に、意味不明なアホっぽいPVです。そして、彼女のPVでは数少ない「ものすごい笑顔」の林檎さんが見られます。
曲が激しいので、疾走感のありあり。で、アホっぽ映像。何だかよくわかりません。
カントリー&ウエスタン風の笑顔がまぶしい林檎さん。ちょっとコシをふりふり楽しげに踊りながら、フライングV(ギター)を弾く。ああ、なんてカワイイのでしょう。…そんなカットはとても良いです。ただ、何故イキナリ「馬での引きずりの刑」を林檎さんは受けていますか(笑)。両手をロープで縛って、走る馬で引きずり回すヒドイ刑です。引きずられながら林檎さんは歌っています。
中盤。舞台は昔の日本。侍がいるような時代。服装もそんな時代の服装になっている林檎さん。相変わらずフライングVを弾いてるシーンも出て来ますが…今度は「馬での引きずりの刑(日本版)」。日本版…といってもやってる事は変わらない。お城のお役人様のような人が乗る馬に引きずられて…なお歌う。その他にも白目をむいて歌ったりもするし。ああ…もう、さっぱり意味がわかりません。わかりませんが、こういうアホっぷりも林檎さんならでは。


「真夜中は純潔」
 


アニメです。全編アニメのPVなんです。まぁ、この頃林檎さんは妊婦さんだったので撮影は無理だったのでしょう。林檎さんがモデルのような女の子がスパイ大作戦のように闇を駆け抜け拳銃を持った悪玉と闘う…っていうPV。スパイなのか、怪盗なのか。昔のアニメのようにわざと古臭い感じで描かれています。下手ウマな感じで味があります。
途中何度も挿入されるバンドさんは、本曲を演奏している「東京スカパラダイスオーケストラ」なのだろうか。
中盤に彼女が取り出すアコーディオン風の暗号発信機や、お供の黒猫が突然ロボットになり機関銃に化けるあたりが笑えます。
そもそも難しい単語がてんこ盛りで林檎節たっぷりのこの曲は、はっきり言って歌詞を見ないとさっぱりわかりませぬ。が、スピード感ある味のあるアニメと曲で一気に聴いて・観てしまうPVでございます。


「迷彩」
 


3rdアルバムに収録されている曲ですな。カッコイイです。詞も音も、林檎節バリバリです。ものすごく胸おどりつつも、落ち着く。ああ…林檎さん(何を言っておるのだ私は)。
PVもとても良いです。阿呆っぽさは随所にちりばめられてるんですが、高級感がとてもあると思います。実際、舞台が大正時代の貴族のパーティーみたいな感じでして、お金持ちそうな方々がメシをむさぼってる後ろで、林檎さんはとても素敵なドレスで歌っております。
たくさんの人間がいる中、メイドさん役も林檎さんが演じており、最終的には影の主役はメイド林檎だったのかい…?って展開でPVは進む。
それでも!なんかこのドレスを着て歌ってる林檎さんは、ものすごく色気を感じます。肌があらわになってるとか、そういう直接的なお色気ではなく、衣装とかメイクとか、うなじとか。ものすごく素敵に僕は感じました。すごい綺麗、美人です。
絵も音も林檎さんならでは!…って感じです。後半に出て来る髪の乱れた林檎さんや、随所に登場する「駄目ぼっちゃん学生(みたいな人)」が怖かったり。色々と無気味なんだけど、どこか美しい。歌詞が相変わらず難しいけど、とても良いです。


「りんごのうた」
 


このシングルと、ライブ映像を収録したDVDの発売をもって、椎名林檎は活動を停止した……。
………って、ええ!!?イキナリそんな感じで2003年末に再度影を潜めた林檎さん。しかもこれといって大騒ぎをしたわけでもなく。このシングルやDVDの発売以前から「節目」って言葉を使っていた林檎さん。これが節目って事なんですか。
確かにこの「りんごのうた」。歌詞も「私は誰ですか?」「そうです林檎です」のようなあらためて自分を見つめているような歌詞だ。また、それまでチャームポイントだったほほのホクロを、プチ整形とでも言いますか、スッパリ取り除いている点も大きい。それも節目だからなのか?
PVもまたしかり。今迄のメジャー曲PVの衣装・格好をした林檎さんが次々と現れ、この「りんごのうた」を歌う。以前のPV映像を使い回したわけではない。今の椎名林檎が当時の格好をして歌っているのだ。それらの林檎さんは、そのホクロで繋がってるような感じで次々と変わる。今の林檎さんが当時の林檎に扮しているさまはとても新鮮で良い。そんなのに目をうばわれつつも、ホクロに注目される映像。
そして最後にそのホクロがパ〜ンと壊れて、ホクロのない林檎さんになる……。
いろんな林檎さんを見れて新鮮だったり、そんなホクロな映像だったり、なんともはや不思議な映像です。おかげで、とてもゆったりした曲なのに、歌詞をじっくり聴く暇がありません。いい意味でかわったPVです。

そして2004年の夏。椎名林檎はバンド「東京事変」のボーカルとして再デビュー。